妊娠中に暑い夏を乗り切るためには?

夏の暑さは、普段丈夫が人であってもその体力を奪うもの。妊娠中の暑ともなると、余計に厳しいですよね。

特に、妊娠が判明した直後なら、カラダの変化に加えて、多くのプレママがつわりに苦しんでいる時期でもあるのです。そのつわりと暑さが重なってしまったら、体力的にもキツイですよね。

今回は、そんな妊娠中のママに向けて、夏の暑さを乗り切るためのポイントをお伝えしたいと思います。

【こうやって夏の暑さを乗り切ろう!!妊娠中の夏バテ対策】

ここ数年の暑さ、猛暑を通り越して酷暑。妊娠していなくても生命の危機を感じる程の暑さですよね。妊娠していない状態であったとしても気が抜けません。

ましてや妊娠中ならば、この暑さを乗り切るにはそれなりの工夫が必要です。では、具体的には何をどうするべきなのでしょうか?

《脱水症状予防には》

妊娠中は、妊娠前に比べて汗をかきやすい体質に変わっています。これは、通常の状態に比べて基礎代謝が上がっているからなのです。

発汗量が上がるという事は、カラダから水分が失われているという事になりますので、脱水症状を警戒しなければいけません。

つわりの時期と重なっている場合には、特に注意が必要となります。

では、どうやって脱水症状を防ぐのでしょうか?

これは、普段の生活の脱水症状対策と同じで、喉が渇いたなというタイミングの前に、定期的に水分を補給する事を心がけましょう。

この時、通常であれば、スポーツドリンクなどでミネラル分を同時に摂取する事を勧められますが、妊娠中にはできる限り水・麦茶など、余分な成分を含まない物での水分補給が望ましいのです。

これは、塩分や糖分、その他含まれる成分の中に、妊娠中に過剰摂取となってはいけない成分が含まれている可能性がある為なのです。飲料からの摂取はカンタンで効果的な分、過剰になりやすいという側面もありますので、これを避ける目的で水分摂取は水かお茶でと考えられているのです。

しかし、水分の補給だけでは、熱中症対策上課題が残るのも事実です。では、どのような対策を行えばいいのでしょうか?

《食事や間食で対応》

夏バテ防止に効果的な成分であるビタミンB群とクエン酸を意識的に摂取します。これを食事の度に摂取します。

要するに、水分は水分で、それ以外に必要な成分は食事や間食で摂取する。それぞれの役割ごとに必要量を摂取する事を心がけましょう。

あわせて、妊娠中に必要なミネラル成分である鉄分・カルシウム、あるいはたんぱく質などもバランスよく摂取しましょう。

《こまめに下着を変えましょう》

暑さで汗をかいた場合、汗で濡れた下着をつけたままだと、気づかない内にカラダが冷えてしまいます。これが原因でカラダは想像以上にストレスを感じているのです。出来る限りこまめに着替えましょう。

《湿度対策》

夏は暑さだけではなく湿度による蒸し暑さもカラダを弱らせてしまいます。定期的な換気やエアコンの除湿機能の活用など、湿度調整にも気を配りましょう。

夏に快適に生活を送るための湿度は50~60%と言われています。湿度計などを活用し、快適な湿度が保てるように工夫してみましょう。

《寝不足にならない・睡眠の質の向上を目指しましょう》

睡眠不足や睡眠の質低下によっても夏バテは起こりやすくなります。快適な眠りを維持できるような環境を整えましょう。

例えば、眠る直前までテレビやスマホなどの画面を見ない。これが原因で睡眠の質低下を招きます。少なくとも眠る1時間前には目を休める習慣を身につけ、好きな香り・明かりを暗くして過ごすなど、リラックスできる工夫をしてみましょう。

《エアコンの効き過ぎに注意》

室内はもとより、出かけた先でエアコンが効きすぎていて寒いなんて経験があると思いますが、これも体調を壊す原因となります。

自宅では温度設定を下げ過ぎない事、出先でははおりものなどでカラダの冷えすぎを防ぐように調整しましょう。

《直射日光を浴びすぎない》

妊娠中にも運動は必要です。しかし、その運動を頑張りすぎてカラダを壊しては意味がありません。特に直射日光を浴びすぎると、日焼けやストレス反応を起こし、カラダは疲労し、夏バテの原因となり得るのです。

ウォーキングなどを行うならば日差しの弱い時間帯を選ぶか、日傘や帽子などで日差し対策を行いましょう。

《冷たい物を摂りすぎない》

いくら暑い夏とはいえ、冷たい物を摂りすぎると胃腸の調子を崩してしまい、それが体全体の疲れや不調の原因ともなりかねません。

氷などの入った飲み物は出来るだけ避けましょう。また、冷たいおうどんやそばなど、冷製の食べ物ばかり食べる事も避けましょう。つわりなどでどうしても冷たい物しか食べられないという場合には、食後に白湯などを飲み、カラダを内側から温める工夫をしてみましょう。

【まとめ】

妊娠していない状態でも、蒸し暑くて体調を崩しがちな蒸し暑い日本の夏。妊娠中のママにとっての暑さは想像以上で、カラダへの負担も大きいのです。水分補給・食生活・リラックスできる生活習慣などを身に着けて、快適に過ごせるように工夫してみましょう。

妊娠中に甘い物を食べ過ぎてはいけない理由。

妊娠中、特に妊娠初期のつわりの真っ最中なら、食べられる物が限られますよね。そんな時であっても“甘いものは避けるべき”なんて事を言われてしまいます。

食べられる物がすくない時にこれ言われると、凄く悲しいですよね。しかし、実はこれにはとても優しい思いがこもっているのです。

そこで今回は、妊娠中に甘い物を避けるべき理由についてご紹介したいと思います。

【実は怖い!妊娠中の甘い物】

妊娠中に甘い物を食べていると“少しにした方がいいよ”なんて周囲の人からのアドバイスをもらう事ってありませんか?

その理由を知らなかった場合、なんでかな?と思う事もありますよね。実は、このアドバイスには、妊娠のカラダ独特のメカニズムが隠れているのです。

《妊娠中のカラダと妊娠前のカラダの違い》

妊娠中であっても、甘いものは食べたい!!確かにそうですよね。健康なプレママならば、甘い物を食べる事自体は何ら問題ではありません。注意すべきはその量なのです。

“二人分食べなきゃ”、妊娠中のママから良く聞くこのコトバ。しかし、これが間違いの元なのです。

《妊娠中のカラダのメカニズム》

妊娠中のママのカラダは、赤ちゃんが育ちやすい環境になるようにと変化を遂げています。その変化が、ママにとっては様々な体調不良につながる事があるのです。

その一つに、糖の脂質代謝異常を起こしやすくすると言った現象があります。

妊娠前のカラダならば、食事から摂取した糖分は分解されブドウ糖となり、一旦血液内に侵入します。これをインスリンが分解する事で体全体に行きわたらせたり、エネルギーとして消費されたりしながら全体のバランスを取ります。こうした働きにより、食後に上昇した血糖値は平均値まで戻るのです。

しかし、妊娠中のママのカラダとなると、ちょっと違ってくるのです。それは、赤ちゃんの存在。ママにブドウ糖が必要なように、赤ちゃんにもブドウ糖は必要。カラダはその事を知っていますので、赤ちゃんに必要な糖分を届けるために、インスリンによるブドウ糖の分解を阻止するのです。こうする事で、赤ちゃんにとって必要な量のブドウ糖を届けている訳なのです。

しかし、このインスリンの働きをジャマする事が、ママの体にとっては脂質代謝異常という弊害に結びついてしまっています。

《妊娠糖尿病とその合併症》

血糖値が高い状態が続く場合、その先には妊娠糖尿病という怖い病気のリスクが存在します。この妊娠糖尿病はママにも赤ちゃんにも大きな弊害をもたらす可能性のある怖い病気なのです。

(ママへの影響)

■妊娠高血圧症候群:軽度の場合、自覚症状はほとんどありませんが、強いてあげるならばむくみが起こる事。スネの部分を指で押し込んだ時、すぐ戻らない程度にむくんでいる場合にはこの妊娠高血圧症候群の可能性を疑います。

しかし、むくみがでる程度の状態ならば、まださほど問題にならないのですが、更に進行した場合、母子ともに危険な状態になってしまいます。

■羊水過多症:羊水過多によって、ママのカラダには、お腹の張り・圧迫感などさまざまな不調が現われます。同時に、流産・早産・さかごなど、お腹の赤ちゃんや出産の状態への問題を引き起こす場合もあるのです。

■肩甲難産:大きく育ち過ぎた赤ちゃんの肩が産道につかえてしまい、なかなか出てこれなくなる状態の事を肩甲難産と言います。この場合、ママのカラダには産道や子宮頸管の裂傷、弛緩出血などの様々な問題が発生します。

また、赤ちゃんにとっても痛みや苦しみを伴い、鎖骨骨折や上腕神経麻痺、最悪の場合は命にもかかわる怖い状態なのです。

■網膜症:眼球内に広がる毛細血管が変性・つまる事により、カスミ目・視力低下などを起こします。最悪の場合失明もあり得る怖い病気です。

■腎症:最初の頃には、ほとんど自覚症状はありません。しかし、体内では血中のタンパク質が減少し始め、さらに進行した場合、透析が必要となる病気です。

(赤ちゃんへの影響)

■形態異常:お腹の中の赤ちゃんのカラダが正常に成長できず、何らかの異常を生じてしまう事を指しています。

■巨大児:ママのカラダで赤ちゃんが育ち過ぎてしまい、出産のときに4000gを超える大きさまで育ってしまう事。

パパやママのカラダが大きい遺伝的な要因の巨大児ならば、赤ちゃんが大きい事以外に赤ちゃんの健康上の問題はありません。しかし、妊娠糖尿病が原因で巨大児になった赤場合には、出生後の呼吸障害・低血糖・心臓肥大・低血糖など、さまざまな健康リスクにさらされる事になるのです。

■多血症:血液内の赤血球が多すぎる事で、血液粘度が高くなり、血流の悪化を招きます。結果、これは、チアノーゼ、無呼吸、哺乳不良などさまざまな健康リスクを招きます。

これ以外にも、電解質異常・黄疸などの問題が生じます。また、最悪の場合には、流産・胎児死亡などにまで発展し得る問題なのです。

【まとめ】

たかが甘い物、されど甘い物。妊娠中のちょっとした生活習慣が、ママのカラダにも赤ちゃんのカラダにも多大な影響を与えてしまうのですね。しかも、最悪の場合すら生んでしまうのですから、ママは気が気ではありません。

しかし、お腹の赤ちゃんを守れるのはママだけです。しっかりと正しい知識を持って、妊娠生活を送りましょう。来たるべき、赤ちゃんと会えるその日のために。